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ペニーオークションの罠
皆様はペニーオークションをご存知でしょうか?
Wikipediaによると『開始価格や落札価格は通常のオークションに比べると低額であるが、入札する度に手数料が必要な形式のインターネットオークション』と定義されていて、ヤフオクやモバオク等の利用者同士で商品を持ち寄って取引をするオークションとは少し毛色の違うものとなっています。

このペニーオークションでは入札の高値更新が1円単位である場合が殆どで、一見すると高額な家電製品やゲーム機が数百円・数千円で落札されている様に見えますが、その実情は相当エグイです。今回はそんなペニーオークションのカラクリに迫ってみたいと思います。

まず、ペニーオークションの利用者には『出品』の概念はありません。出品物は全て主催者側が用意しています。

欲しい商品を狙ってオークションに参加する場合、1回入札する毎に一定の手数料(約50〜100円の場合が多い)が必要です。
落札時刻ギリギリに高値更新の入札が入った場合、自動的に終了時刻の延長が行われます。
ちなみに入札回数分だけ支払った手数料は、落札する・しないに関わらず、全て主催者側の収益となります。

ここで判り易い例を挙げてみましょう。

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とあるペニーオークションにニンテンドー3DS(定価25000円)が出品されました。
当然、それを安く欲しいと思う人がダメ元で入札(ここでは手数料を100円で計算)する訳ですが、同じ様な事を考える人は世の中に沢山いますので、翌日には入札が300件入っていました。

入札件数は300件、高値更新は1円刻みなので表示金額は301円です。

オークションの終了時刻が近づき入札件数は500件にも上っていました。
Aさんは既に50回も入札を繰り返して「現在の最高入札者」になっています。
あと10秒でオークション終了…Aさんは期待を胸に残り10秒のカウントダウンを開始します。

そこで事件は起きました。
残り2秒という所で、誰かが高値更新の入札をしたのです。無常にも延長される終了時刻。

だけど、ここまで来るとAさんも引くに引けません。
何故なら、今まで入札した分の手数料が全て水の泡となるから。

いつか諦めてくれるだろうと必死になって追うAさん、その都度上乗せしてくる見ず知らずのライバル。
気が付けば、残り10秒の所から更に100回近く入札合戦を繰り返しています。

ついに心が折れてしまったAさん。商品は702円で見知らぬライバルに持っていかれてしまいました。

さて、ここらで集計をしてみましょう。

まず商品の落札代金は702円。ニンテンドー3DSが702円だなんて激安もいいとこです。正直びっくりです。
次に、そこに辿り着くまでに掛かった入札手数料。701件×100円=70100円に落札代金を含めた70802円が主催者側の収益です。

Aさんの負担は150入札×100円で15000円ですが、商品を見事落札するに至らなかったので何も得る事はなく15000円を失っただけの結果となりました。

主催者は70802円の収益からニンテンドー3DSを購入し、落札者に送ってオークションは無事終了しました。
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この例で、気になる点が二つ出てきますね。
入札時に掛かる手数料は全て主催者の収益となり、入札者に一切返還される事はない
自動延長のせいで落札終了間際のせめぎ合いが過激になる
そりゃそうですね、散々入札して手数料払ってるのに落札出来なかったとなると丸損もいいとこなので、引くに引けなくなるのは通常のオークションよりも遥かに加熱する事でしょう。
要するに、それまでの入札者は最終的に落札する人の為の養分にしかならないのですから。

そしてここからが本題。

もし、終了間際に延々スナイプで吊り上げている相手が実在しない人だったら…?
オークション終了時刻が近づくと架空のアカウントで自動的に最高入札額を更新するプログラムが存在して、参加者が誰も落札出来ない様になっていたとしたら?

誰も商品を落札する事は出来ませんね。それどころか入札手数料を搾取された事実しか残りません。
オークション主催者は商品を送る必要も無く、手数料の収益だけでまんまと大儲け…という事で大団円。
実際、2010年辺りからペニーオークションで高額な手数料だけを失ったと国民生活センターへ相談する人が殺到していて、社会問題として取り上げられています。

勿論、参加者の誰かが落札出来る様になっていたとしても、ネット通販等のドロップシッピング(ショップから直接顧客に発送してもらうシステム)で落札者に商品を送る様にしておけば在庫を抱える必要も無く、原価割れしそうな時は架空のアカウントで吊り上げ工作を行えば良いだけなので主催者側にはリスクヘッジを講じる必要性が一切ありません。

どうですか?
こんなペニーオークションに、あなたは参加してみたいですか?

単純に落札額だけを見て、安く手に入るからと安易にペニーオークションに飛び込むのは、カモがネギを背負って、尚且つ鍋まで抱えて歩いてる様なものかも知れませんね。

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