たんけん夜の街

美人局体験記(前)
『美人局』…つつもたせ、と読みます。どこをどう読めばこんな読み方になるかは判りませんが、とにかく『つつもたせ』と読む様です。
これは何かと申しますと、女性を餌に寄ってきた男に『おい俺の女に何してんだ?』と詰め寄るコワモテのお兄さん…そして示談と称して金銭を要求するという、要するに『ヤラセ&恐喝』なる犯罪行為です。

さて、闇社会にちょこちょこ首を突っ込んでは危ない橋を渡ってきたアングラ三段の不肖私めも過去に美人局の被害に遭った経験がありまして。今回はその時の話などを少々。

その当時は出会い系も主流でしたが『勝負が早い』という事もあり友人と二人でテレクラへと足を運んでいました。
『もしもし?あれ?声かわいいね。よく言われたりしない?あ、何て呼んだらいいかな?しずかちゃんっていうんだ?じゃあ俺の事はのび太って呼んでよ(この直後にガチャ切りされる)』こういった会話を続けて女の子の警戒心を解き、今から会おうと誘うのがテレクラの常套手段な訳ですが…その日は少し違っていました。

トントン(壁ノック)

私と友人は隣同士の個室で入る事が多く、商談(?)が上手くまとまりそうな時は『壁ノック』を使いお互い呼び合うといった小細工を使っていましたが(携帯メールは電話しながらだと意外に難しい)、例によって呼ばれたので隣の個室へと突入。
『17歳の女。割り切り大@、今から30分後でOKらしい』というメモを見せられて、ちょっと浮かれ気分。とりあえず残り時間が少ない事もあり、話しながら時間を潰して待ち合わせ場所に向かいました。

現場到着。

予め女の子から聞いていた携帯に電話し到着した事を告げると、今向かってるから少し待って欲しいとの事。私達は自販機で買ったコーヒーを飲みながら待つ事に。程なくして前方から人影が見えたので来たか…と思うも男の姿。何事も無かった様に私達の横を素通りして行きました。この時はまだ、この素通りして行った男こそが今回の鍵になる事を知らずにいた私達。

『おまたせ』

遂にやってきた女の子…お世辞にも可愛いとはいいがたいのですが、友人は既にヤる気マンマン。先に食事でもしようかという私の提案もあっけなく却下され、近くのラブホの前に車を停めて友人は車を降りて相談タイム。
とりあえず友人に権利を譲って私は適当に時間を潰してからまた迎えに来ると話していたその瞬間、目の前に1台のタクシーが止まり降りて来る3人の男。その中の一人は先ほど女の子が来るのを待ってた時に私達の横を素通りしていった男です。『やられたな』と直感するも、後の祭り。

『あんたの車に乗ってる子、俺らの知り合いなんだけど』

お約束のパターンですね。これからの展開が手に取る様に判りますよ。
つまり彼らの主張はこうです。自分達は彼女のお兄さんの舎弟分で、お兄さんに頼まれて家出中の彼女を探していた。ついさっき彼女によく似た子が私達の車に乗っていたのを見て急いでタクシーで追っかけてきた、と。
私の友人はこの手の修羅場に慣れていない比較的真面目な(それでも普通の人と比べるとちょっと怪しいかも知れない)人なので動転しない方がおかしい。
それを相手に悟られてもまずいので早急に終わらせようと『じゃあ連れて帰れ。どうせ何もしてないから問題ないだろう。見つかって良かったじゃないか』と言うものの、またゴネ出す。

『俺らは○○組の者で彼女の兄貴は幹部だ。何もしてないで通用すると思うか?あんたらが連れ出したのは間違いないんだから悪いと思うなら誠意を見せてくれ』

『何もしてないのに誠意を見せる必要がある訳ないだろう』『いいや彼女は未成年だからあんたらも警察呼ばれると困るんじゃないか?』と押し問答すること数十分、ホテルの真ん前に車を停めているものだからホテルの従業員までもが外に出てきて迷惑だからさっさと移動してくれと頼む始末。

3人組も私では話にならないと思ったのか友人の方に目を付け、私から離れた所へと連れて行きます。1人は私の所に残り、残りの2人で壁を背にした友人を囲む様にして威圧しているのが伺える。

さすがにアウトかな…と思い、小銭の方の財布の中身(数千円位)と友人の金と合わせて約1万5千円を出し『これしか無いからもう勘弁して欲しい』と言った所、『誠意を見せるなら大10枚は要る。そうしないと組の兄貴分に格好が付かない。この金は彼女への迷惑料で貰っておく』と。いよいよもって足元を見てきてます。
無いものは無いし○○組なら××さんを知ってるから今から来て貰って話聞いて貰おうか?と言った所『今日はもういい。明日改めて連絡するから電話番号を教えてくれ』と言われ、友人に電話されても危険なので友人は携帯を持ってない事にして私の番号だけを教え早々に退散しました。

本当は払うか警察が来るまでは絶対に喰い逃がす事の無い美人局ですが、恐らくハッタリで名乗ったと思われる○○組には私の知人が居る事を知り、長居は無用と感じたのでしょう。

※そして話は後編『美人局体験記(後)』へ

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